賃貸物件は大家さんから借りているものであるため、さまざまなことに気を付けなければなりません。
とくに退去時には、入居前の状態に戻す「原状回復の義務」に注意が必要です。
ここでは、賃貸物件のフローリングにカビが発生した際におこなうべき掃除方法や、退去費用の相場をご紹介します。
賃貸物件に生えているカビでお悩みの方は、ぜひご確認ください。
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賃貸物件のフローリングにカビが生えていた場合の掃除方法
賃貸物件の退去時には、適切な掃除をおこなわなければなりません。
ここでは適切な掃除方法だけでなく、逆に傷つけてしまう掃除方法についてもご紹介していますので、ぜひ両方ともご確認ください。
フローリングを傷つけない適切な掃除方法
フローリングを傷つけることなく掃除する場合には、以下のようなものを準備しましょう。
中性洗剤
中性洗剤はアルカリ性と酸性どちらの性質も持っているため多くの汚れに対応しています。
また、中性は素材を傷めにくいため、フローリングを傷つけないように掃除をすることが可能です。
さらに、掃除の際に洗剤が手に触れることがありますが、中性洗剤は肌にも優しいといった特徴があります。
中性洗剤は食器洗い用洗剤や洗濯用洗剤などに使われていることもあるため、家にある洗剤の成分を確認してみましょう。
除菌用アルコールスプレー
除菌用アルコールスプレーも中性洗剤と同様に素材を傷つけにくい、身体に害がないといった特徴を持っています。
カビの除菌には、70~80%ほどのアルコール度数が一番効果的です。
家に除菌用アルコールスプレーがある場合は、アルコール度数がどのぐらいであるのかを確認しておきましょう。
また、購入する際もアルコール度数を確認してから購入することをおすすめいたします。
専用洗剤
フローリング用の洗剤も販売されています。
専用洗剤であるため賃貸物件のフローリングを傷つけず、カビを適切に取り除くことが可能です。
インターネットやスーパーマーケットで専用洗剤を確認し、適切なものを購入していきましょう。
また、専用洗剤は裏面にある注意事項を確認しながら掃除をお進めください。
業者へ依頼
カビは場合によっては自分で取り除くことができない可能性があります。
こびりついたカビを無理に取り除こうとするとフローリングに傷をつけてしまうため、そのような場合は業者へ依頼しましょう。
ハウスクリーニング業者だけでなくカビ取り専門業者もあるため、居住地や費用がご自身に適しているものを探していきましょう。
フローリングを傷つけてしまう不適切な掃除方法
ここまで適切な掃除方法について解説しましたが、傷つけないためには不適切な方法についても知っておかなければなりません。
傷つけてしまう可能性がある不適切な掃除方法には以下のようなものがあります。
掃除機
掃除機は日常的に使用するものであるため、カビにおいても掃除機で吸ってしまおうと考える方も多いです。
また、フローリングに日常的に掃除機を使っている方も多いため、知らないうちにカビを掃除機で吸っていることがあります。
しかし、カビは胞子であるため、掃除機のフィルターをすり抜けてしまうのです。
結果的にお部屋にカビが舞い上がり、健康に害をなす可能性があるため、フローリングのカビを掃除機で取り除くことは避けましょう。
浴室用・台所用のカビ取り漂白剤
カビを取り除く洗剤には浴室用・台所用のものが数多くあります。
しかし、これらはお風呂の床などに使用することを想定しているため、フローリングの素材である木材には適していません。
ですので、フローリングに使用すると変色してしまい、退去費用が余計に高くなってしまう可能性があります。
専用洗剤を用いる際は木材に使用が可能であるのかをしっかりと確認しておきましょう。
粉末状洗剤
重曹やクエン酸は粉末状で販売されていることがあります。
もし、このまま使用すると粉が研磨材のような働きをしてしまい、賃貸物件のフローリングを傷つけてしまうかもしれません。
粉末状洗剤を購入したり家にあったものを使ったりする際は傷つける可能性があることを意識しておきましょう。
また、粉末状洗剤を水に溶かして使用する際もしっかりと溶けているのかの確認が必要です。
賃貸物件のフローリングにカビがあると退去費用はどうなる?
賃貸物件の退去費用には原状回復義務が深く関わってきます。
まずは賃貸物件における原状回復義務を確認し、フローリング交換が必要な場合の退去費用の相場について確認してみましょう。
賃貸物件における原状回復義務とは
賃貸物件における原状回復義務とは、「住んでいた部屋を住む前の状態に戻すこと」を指します。
ですので、住む前の状態と異なる部分があると戻すための費用が退去費用としてかかってくるのです。
しかし、原状回復にかかる費用は必ず入居者が負担するものではありません。
日常的な使用でどうしても傷がついてしまうものに関しては、大家さんが負担するのが一般的です。
しかしカビ除去の原状回復にかかる費用は入居者の管理が適切でなかったとされることが多く、退去費用として負担しなければなりません。
フローリングの修繕費用の相場
業者の清掃など掃除だけで取れる場合と、フローリングの張り替えでかかる修繕費は変わってきます。
まず、業者への清掃依頼の場合は10畳で1万円ほどとなっていることが多いです。
ただし、具体的な金額やサービスは業者によって異なるためホームページなどから詳細を確認しておきましょう。
一方で、カビがひどくフローリングの張り替えが必要な場合は、6畳で10~15万円ほどとなっています。
こちらも業者や条件によって具体的な費用は変わるため、管理会社と退去費用の話をする際に費用をしっかりと確認しておきましょう。
賃貸物件のフローリングの掃除中にできた傷は入居者負担?
原状回復義務は、入居者の故意・過失でできた傷や汚れについては入居者が、日常的な使用でついたものは大家さんの負担となります。
しかし、どこから故意であるのか、どこからが日常的なものでるのかの区別は難しいものです。
ここで、掃除によって賃貸物件に傷がついた場合の負担者はどちらであるのかを確認しておきましょう。
掃除による傷は入居者が修理費を負担する
賃貸物件に関する法律として善管注意義務があります。
善管注意義務とは「賃借人(入居者)は部屋の管理者として注意をしながら部屋を使っていかなければならない」といったものです。
そして、注意をしていれば、傷をつけないで掃除をおこなうことは可能ですよね。
ですので、お部屋の掃除で傷がつくと修繕費が退去費用に上乗せされます。
また、善管注意義務に違反していないかどうかは負担割合を決める際にも深く関わってくるものです。
善管注意義務は知らなかったは通用しないためしっかりと確認しておきましょう。
退去点検は立ち会いでおこなおう
退去点検は、入居者がおらずとも委任することで管理会社の方だけでおこなうことが可能です。
しかし、委任点検では原状回復義務が生じた際の詳細を聞くことや質問ができなくなってしまいます。
退去点検は、入居者と管理会社の方の予定が合う日に立ち会いでおこないましょう。
気になることがあれば不動産会社へ相談を
原状回復義務は生じるのか、どのぐらいの退去費用がかかるのか、など賃貸物件の退去時には分からないことがたくさんあるかと思います。
適切な退去点検のために、不明な点がある場合は不動産会社へ必ず相談をおこなっておきましょう。
まとめ
賃貸物件は借りているものであるため、原状回復義務についてしっかりと理解しておかなければなりません。
今回ご紹介したフローリングのカビに関する事柄をしっかりと確認し、余計な退去費用がかからないように適切な掃除をおこなっていきましょう。
もし、不明な点がございましたら弊社へお気軽にお問い合わせください。
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