新しい環境で生活を始めるとき、新しい家にお引っ越しをする方も多いと思います。
ですが賃貸借契約はなかなかわかりにくい部分も多く、特に1つ1つの書類がどのようなものかを知っていないと、契約できるのかどうかも不安になるものです。
今回は賃貸借契約の際に必要な書類のなかでも、特に公的に発行される必要書類についてご紹介したいと思います。
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賃貸借契約に印鑑証明書が必要な理由とは
まずは印鑑証明書とは何か、その詳細は発行の仕方をご紹介します。
印鑑証明書とは
印鑑証明書とは、大切な契約を結ぶ際に提出を求められる書類です。
重要な契約の際には、実印の押印を求められることがありますが、その際に押印した実印が本物であることを証明するために提出する必要書類の1つが印鑑証明書です。
印鑑証明書は、実印を印鑑登録することで発行できる書類です。
ちなみに実印は「実印」という印鑑が販売されているわけではなく、役所ごとに決められた規定サイズ内の印鑑であれば実印として登録することが可能です。
おおよそのサイズに関しては、印影(朱肉の跡)が8mmの正方形を超えるもので、かつ25mmの正方形におさまるものであれば概ね問題なく登録できるでしょう。
信憑性を高くするために必要
賃貸借契約時には連帯保証人が必要になるケースがほとんどです。
連帯保証人とは、万一家賃の支払いが滞ってしまった場合などに、本人に代わって支払いをする人のことです。
家賃の支払いだけではなく、設備を壊した場合の弁償なども含まれます。
このように、保証人とはそれなりの責任が生じる方ですので、その保証人となる方は身元がしっかりとした方でなければなりませんし、保証を約束してもらうために実印を押していただかなくてはなりません。
また、その実印が正式なものであることを証明できれば、信憑性が高くなります。
そういった意味で、印鑑証明書は重要な位置付けのものとなります。
発行するまでの流れ
それでは、印鑑証明書の発行手順を見ていきましょう。
まずは実印とする印鑑を決めたら、その印鑑と身分証明書(免許証やパスポート、マイナンバーカードなど顔写真付きのもの)を役所に持参し、印鑑登録の申請をおこないます。
多くの役所では、住民課や市民課といった部署の窓口で受け付けてくれるでしょう。
印鑑登録が済むと印鑑登録証を発行してくれますが、マイナンバーカードをお持ちの場合は、マイナンバーカードを印鑑登録証として使用することも可能です。
数百円の費用がかかりますが、管理するカードを増やさずに済むことと、マイナンバーカードの場合はコンビニで印鑑証明書を発行することができますので、一考の価値はあるでしょう。
印鑑証明書の発行は、その印鑑登録証と印鑑、数百円の手数料を支払って役所で発行してもらいます。
もしくはマイナンバーカードを使ってコンビニの機械で発行することも可能ですので、いずれかの方法で入手してください。
賃貸借契約に戸籍謄本は必要なのか
次に戸籍謄本とは何か、その必要な理由や発行手順を見ていきましょう。
戸籍謄本とは何か
戸籍とは、その方が生まれたこと、結婚したことなどその個人の情報が記録されている身分証明書のようなもので、自分自身を証明する場合に必要とされるものです。
その証明書の一種として、戸籍謄本があります。
戸籍謄本とは、戸籍に綴られた内容すべてを写したもので、「戸籍全部事項証明書」などと呼ばれることもあります。
似た言葉に「戸籍抄本(しょうほん)」というものもありますが、これは必要な方の部分だけを写したもののことです。
たとえばご家族4人の戸籍があった場合、家族全員分が必要なときは戸籍謄本を取り、ご自身の分だけで良い場合は、ご自身の戸籍抄本を取ります。
もしどちらが必要なのかがわからない場合は、戸籍謄本を取っておくことをお勧めします。
戸籍謄本は必要?
賃貸借契約時の戸籍謄本は必要書類の1つなのでしょうか?
実は戸籍謄本の提出は、基本的には必要ではありません。
しかしながら、まだ一部では提出を求められる場合もあります。
ただ、戸籍謄本というのは個人がどこで生まれて育ったのかということまでがわかる資料ですので、場合によっては生まれた地域の環境などで人権侵害にあたる行為が発生することも考えられます。
そういったことから、戸籍謄本の提出は求めないという方向性になってきていますので、万一提出を求められた場合は、なぜ必要なのかの確認をしてみるのも良いでしょう。
必要と言われた場合の発行手順
提出が必要となった場合ですが、戸籍謄本は印鑑証明書と同様、役所で発行してもらえます。
ただしこちらは現住所の役所ではなく、本籍地のある役所です。
現住所と本籍地は違う場合が多いですので、必ず事前に確認をしておきましょう。
もし遠方の場合は、郵送で取り寄せることも可能ですが、コンビニ交付を実施している市区町村で、マイナンバーカードをお持ちの場合は、コンビニで発行することも可能です。
また一部の地域では、マイナンバーカードの代わりに住民基本台帳カードがあれば、コンビニで発行できる場合もあるようです。
印鑑証明書やこの後でご説明する住民票も含め、役所まで出向かなくても、マイナンバーカードを持っていればコンビニで発行することが可能な場合が多いので、マイナンバーカードそのものを発行されることもオススメです。
住民票が必要書類とされる理由と発行手順
最後に、公的書類のなかでも一番聞き覚えがあるであろう住民票についてご紹介したいと思います。
住民票とは?
住民票とは、現住所地にて作成された住民基本台帳に記載されている個人の情報を写したもので、正式には「住民票の写し」と言います。
主にその住所地に居住していることを公的に証明する書類として活用されます。
実は住民票も戸籍と同じく「謄本」と「抄本」の2種類がありますが、意味は同じで謄本は家族全員分のもの、抄本は本人だけのものと覚えておけば大丈夫です。
住民票には免許証などの本人確認書類に掲載されている以上の内容が記載されているため、大家さんが公的書類で借主の情報を確認できます。
そのために提出を求められますので、準備するようにしましょう。
どこまでの情報が必要?
住民票の写しへ記載する内容は、取得する方が決めることができます。
とはいえどんな場合にはどんな内容の記載が必要なのかはわからないものです。
原則的にはひとり暮らしをする場合はご自身の住民票抄本を、ご家族でお引っ越しされる場合は全員分の住民票謄本が必要になると覚えておけば安心です。
また、住民票には本籍の記載も可能ですが、こちらも賃貸借契約に本籍地の記載は必要ありません。
ただし、大家さんによっては必要とする方もいますので、どこまでの情報が必要なのかは、書類を揃える時点で確認するようにしましょう。
なお、マイナンバーを記載してしまうと不動産会社や大家さんが受け取ることができなくなりますので、必ずマイナンバーの記載はなしで発行してもらうようにしてください。
住民票の発行手順
住民票も他の公的書類と同じく、基本的に役所で発行してもらいます。
この場合の住民票は契約時に提出するものなので、現住所が書かれているもの、つまり現住所のある役所で発行してもらうものです。
ただ、役所は開いている時間も限られていますので、どうしても取りに行けないという場合は、委任状を預けた代理の方に取りに行っていただくことも可能です。
また、郵送で申請することも可能ですし、マイナンバーカードをお持ちの方であれば、コンビニで発行することが可能です。
まとめ
賃貸借契約時に提出する公的な必要書類についてまとめました。
手続きの際に必要な書類と聞くだけで、苦手意識が働いてしまう方もいらっしゃるかと思いますが、実はそれほど複雑なものではありません。
事前に調べておくだけで、スムーズに手配できますので、ぜひこの記事をご活用ください。
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