賃貸経営は万が一のことも考えておかなければなりません。
もし、万が一のことを考えておかなければ賃貸収入がなくなるだけでなく、負債を負ってしまう可能性もあります。
ここでは賃貸経営における万が一のなかでも自然災害のリスクや備え方をご紹介します。
これから賃貸経営を始めようとお考えの方は、ぜひご確認ください。
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賃貸経営における災害リスク
なぜ、自然災害が賃貸経営においてリスクとなるのでしょうか。
まずは、自然災害が賃貸経営に与えうるリスクを確認し、備えが必要であることを再確認していきましょう。
どのぐらいの物件が自然災害の被害を受けている?
近年、地球温暖化の進行など気候変動が激しく、さまざまな自然災害が起きています。
たとえば、強力な台風の発生や猛暑による自然発火などがありますよね。
実際に、内閣府が公表している「過去5年の激甚災害の指定状況一覧」によると激甚災害は以下のようになっています。
●平成27年:4件
●平成28年:5件
●平成29年:4件
●平成30年:5件
●令和元年:4件
長期的な目で見てみると以下のようになります。
●1971年~1975年:12件
●2011年~2015年:47件
このように自然災害はいつ、どこで起こってもおかしくありません。
賃貸経営においても自然災害は考えておかなければならないことをご認識ください。
では、実際にどのようなリスクが生じるのか具体例を確認していきましょう。
リスク①高額な修繕費がかかる
自然災害は影響が強く、建物に大きなダメージを与えることが 多々あります。
そして、大きなダメージを受けた場合は入居者や周囲の方が安心して住めるよう修繕をおこなわなければなりません。
自然災害による修繕費は基本的に賃貸経営者が支払わなければならないため、このリスクはしっかりと認識しておくことが必要です。
賃貸経営を始める前に資金計画を立てるかと思いますが、その際には自然災害の影響を受けた場合にかかる修繕費も考慮しておきましょう。
リスク②賠償責任
自然災害によって建物にダメージが出た場合は賃貸経営者が修繕費を負担しますが、入居者がベランダに置いているものなどは基本的には入居者が負担します。
ただし、建物をしっかりと管理していないことによる被害は賃貸経営者の責任です。
たとえば、外壁が落ちて家財に傷がついた場合などは適切な管理をおこなっていないとされ、賃貸経営者が修理費用を負担しなければなりません。
また、入居者が管理不足によってけがをした場合も同様です。
自然災害が起きた際、適切な管理がおこなえていないと損害賠償の支払いが起こる可能性についても認識しておきましょう。
リスク③家賃収入がなくなる
自然災害によって建物が大きなダメージを受けた際、入居者が退去してしまうかもしれません。
また、水害などが生じやすい場所にある物件は入居者がそもそも見つからない可能性もでてきます。
自然災害のなかでも事前に把握しやすい水害は入居者募集の段階で深く関わってきます。
自然災害は起こったときだけでなく、起こる前にも賃貸経営に関わってくるとご認識ください。
賃貸経営における自然災害への備えは減災が重要
賃貸経営において自然災害はさまざまなリスクが生じます。
そのリスクへの備え方は複数ありますが「減災」の考えがとくに重要です。
ここで、減災とは何であるのか、具体的な減災の方法を確認していきましょう。
減災とは
減災は1995年に起きた阪神淡路大震災から生まれた備え方の考えであり、主に「災害で生じうる被害を最小化する」ことが目的になっています。
防災は被害を出さないように備えようといった考えですが、減災はどうしても生じる被害が最小に抑えようといった考えです。
自然災害はいくら備えても予想できないものがあります。
とくに、物件などスケールが多いものはすべてを予測することが難しいです。
そのため、減災の考えは賃貸経営においてとても重要な考えになります。
減災の方法①ハザードマップ
ハザードマップは自然災害が発生した際の被害範囲を地図に示したものです。
ハザードマップは不動産売買において提示・説明が義務化されるなど物件と関わりが深くなっています。
そして、賃貸経営では物件を購入する前にハザードマップを注視しておくことがおすすめです。
ハザードマップは自然災害の種類によって作られているため、賃貸経営の備えに役立てることができます。
用意されているハザードマップすべてを確認し、どのような被害が起こりうるのか、どのような備えが必要であるのかを考えておきましょう。
減災の方法②定期的に修繕をおこなう
自然災害が起こる前から物件にダメージがあると、さらに大きな破損に繋がる可能性が高いです。
たとえば、外壁の接着が緩んでいるのであれば台風によって剥がれ飛ぶことが予想できます。
現時点で修繕が必要な箇所があればすぐに修繕をおこなうことが効果的な備え方です。
ただし、どこを修繕すれば良いのか分からないこともあるかと思います。
修繕すべき場所が分からない場合は専門業者へ相談をおこなってみましょう。
減災の方法③コミュニティーに参加する
物件がある地域によっては自然災害に対する備え方についてのコミュニティーがあります。
地域にそういったコミュニティーがある場合はできるだけ参加し、適切な備え方をしっかりと話し合っていきましょう。
また、賃貸経営をおこなう物件がマンションである場合は管理組合の会議などで備え方についての話し合い・共有しておくことがおすすめです。
自然災害への備えは保険加入がおすすめ
減災をおこなっても自然災害の被害は受けるため、保険加入しておくことがおすすめです。
ここで代表的な保険についてどのような保険であるのかを確認しておきましょう。
火災保険
火災保険は名称のとおり、火事などが起きた場合に保険金が支払われる保険です。
しかし、火災保険のなかには水災や風災も含まれているものが多くあります。
賃貸経営においてリスクを備えるのであれば適用範囲が広い保険への加入がおすすめです。
サービスは契約する保険会社によって異なるため、それぞれどのような保険であるのかを確認していきましょう。
地震保険
地震保険は地震によって修繕が必要になった際、保険金が支払われるものです。
日本ではいつ、どこで地震が起こってもおかしくありません。
火災保険のみ加入し地震保険は加入しないこともありますが、火災保険のなかに地震は含まれていないため加入がおすすめです。
施設賠償責任保険
施設賠償責任保険は建物の外壁で通行人がけがをしたなど建物による影響を補償する保険です。
こちらの保険は比較的安価であり、保証内容が幅広いため加入を検討していきましょう。
思いがけない事故に対しては本保険がおすすめです。
入居者家財保険
入居者家財保険は自然災害によって家財が破損した場合に対象となる保険です。
こちの保険への加入を入居条件とすると、実際に被害が起きた際にトラブルとなる可能性が低くなります。
入居審査にはさまざまなことを設定するかと思いますが、保険の加入も項目の1つとして考慮しておきましょう。
まとめ
今回は、賃貸経営における自然災害のリスクや備え方をご紹介しました。
自然災害は被害が大きくなりやすいものであるため、事前にしっかりと備えておくことが重要です。
減災の考え方や保険への加入を考慮し、賃貸経営をお進めください。
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