賃貸物件を管理するうえで、定期的に共用部を清掃するのは重要です。
しかし、どのくらいの頻度で掃除するのが望ましいのか、オーナー自身が清掃すべきか業者に外注すべきかわからないと相談される事例が多いです。
今回は賃貸物件の管理や経営をしている方に向けて、共用部分を掃除する頻度と自主清掃あるいは委託清掃の違いを解説します。
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賃貸物件の共用部分を掃除する必要性とは
賃貸物件は大きく分けて共用部分と専用部分の2つに分けられるでしょう。
部屋の内側が専有部に該当し、エントランスや廊下、エレベーターなど入居者全員が使用する場所が共有部です。
ここでは共有部を定期的に掃除する必要性を解説します。
入居者を増やすため
共有部分は多くの方が利用する場所ですから、専用部より汚れやすい傾向にあります。
蜘蛛の巣が張られるだけでなく、強風により建物の外部から落ち葉やゴミが飛んできて、エントランスや廊下が汚れてしまう場合もあります。
もし、清掃が十分行き届いている物件であれば、築年数が古い物件であっても快適に過ごせるでしょう。
一方で汚れを放置している物件は入居者の満足度を下げてしまい、退去を考える方が増加するでしょう。
実際に転勤や結婚などの環境の変化以外に、共用部分が汚いという理由で退去されるお客様もいます。
建物の清潔感は入居者の満足度に影響しますので、定期的な掃除が大切となります。
また、入居者だけでなく、賃貸物件を探している方にとっても建物の清潔感は大事な要素となります。
入居希望者が内見したときにエントランスや廊下、エレベーターが清潔であれば内見者の印象が良く写るでしょう。
賃貸物件の管理や経営をするうえで、入居者と内見者に好印象を与えるためにも定期的なお手入れが必要です。
資産価値向上とトラブル防止のため
賃貸物件を管理するにあたって、管理者には建物管理と清掃管理の2つが求められます。
たとえば、建物の外観や設備機器に異常がないかを確認する巡回点検や定期的な清掃などが管理業務の内容となります。
こまめに掃除していれば、建物管理業務を遂行している物件とみなされ、建物の資産価値が向上するでしょう。
資産価値が上がると、入居者が増えて空室の数が減りますので安定した利益が得られるとともに、売却しやすくなるでしょう。
さらに、掃除している途中で建物の不具合にいち早く気づけた事例もあります。
早い段階で建物の傷や汚れを修繕できれば建物の寿命が延び、長い間、賃貸物件の管理と経営が続けられます。
その他に、建物周辺の治安悪化を防ぐ役割もあるでしょう。
汚れが多い建物ほどゴミのポイ捨てや不法侵入などのトラブルが生じやすいので、治安を良くするためにもこまめな清掃が大切です。
賃貸物件の共用部を掃除する頻度とは
共用部分を手入れする重要性を伝えましたが、どのくらいの頻度で手入れすべきか悩むお客様も多いです。
清掃の内容と優先度から日常清掃、定期清掃、特別清掃と分けられるでしょう。
それぞれの違いについてご紹介します。
日常清掃
エントランスと廊下、通路、階段といった普段の生活の中で利用頻度が高い場所の清掃が日常清掃となります。
掃き掃除や拭き掃除でゴミや落ち葉を取り除いたり、植栽の水やりをしたりする方法が掃除内容としてあげられます。
汚れが生じやすい場所ですから、入居者が快適に暮らせるように頻繁に清掃するのが望ましいです。
週数回~最低でも月に1回のペースが理想でしょう。
とくにゴミ集積所は汚れが目立つ場所ですから、掃除機やモップを使用して入念に清掃する必要があります。
その他に駐車場と自転車置き場の清掃も日常清掃に入ります。
定期清掃
壁と床などに溜まった汚れを取り除く作業は定期清掃になります。
主に廊下のワックスがけやエントランスの照明交換、植栽の剪定と草むしり、カーペットの交換などがあげられます。
日常清掃と比べると使用頻度が低いため、清掃する頻度も少ないです。
箒やモップでは落ちない汚れが多く、専用の機械を用いてクリーニングするために専門業者へ依頼して掃除してもらう場合が多いです。
人目につかない部分ではありますが、入居者が快適に暮らすためにも放置はできない場所であります。
月に1回定期清掃するのが望ましいですが、季節にあわせて数か月ごとに1回でおこなわれるお客様もいます。
特別清掃
日常清掃や定期清掃では落とせない頑固な汚れを取り除くのが特別清掃となります。
普段の生活ではあまり触れない排水管のお手入れが主にあげられます。
排水管以外に、廊下に面していない窓や壁面のバルコニーのお手入れも特別清掃に含まれるでしょう。
箒やモップなど通常のお手入れ方法では汚れを完全に落とせないので、定期清掃と同様に業者に依頼して、専用の機械を用いて汚れを落とすのが一般的です。
年に1~2回の清掃が理想の頻度であります。
頻繁に掃除する場所ではありませんから、計画を立てて実施するのが大切となります。
賃貸物件の共用部分を業者に委託して掃除する利点と欠点
賃貸物件の共用部分の清掃には日常清掃、定期清掃、特別清掃があると伝えましたが、定期清掃と特別清掃は専門業者に依頼する場合が多いです。
掃除する頻度が多い日常清掃では、大家さんが自主的に掃除するか清掃業者へ委託するかの方法があるでしょう。
業者へ委託して清掃する方法のメリットとデメリットを中心にご紹介します。
委託清掃するメリット
大家さんの手間が省けるのがメリットとしてあげられます。
大家さんが日常清掃する場合は、管理している物件に何度も足を運ばなければなりませんので身体的負担がかかります。
また、日常清掃を実施するためにまとまった時間を確保する必要があるでしょう。
建物数が多くて広さのある建物でしたら、掃除に時間がかかるので、業者へ依頼することでオーナーの精神的・肉体的負担が軽減できるでしょう。
本業をしながら賃貸経営されている方や遠方にいる方は業者へ依頼して清掃する方法がおすすめであります。
複数の賃貸物件を管理する方でしたら、業者に清掃依頼する方法であれば清掃で管理に手が回らない事態が防げます。
一方で、物件の規模が大きすぎず、時間に余裕のある方でしたら自主清掃が向いています。
その他の利点として、清掃のプロが共用部分の清掃をすることで汚れが落ちやすく、入居者が快適に過ごせるでしょう。
委託清掃のデメリット
業者へ依頼するときのデメリットとして、管理費がかかる点でしょう。
どのくらいの頻度で清掃業者へ依頼するかで料金は異なりますが、相場としては月に1万円前後です。
こまめに掃除する場合は月に2万円かかる場合もあり、年単位で換算すると10万円以上の支出となります。
委託清掃では利用回数が多ければ多いほど割安になりやすい傾向にあります。
お客様の要望に合わせて柔軟に対応する業者も多くありますから、コストやサービス内容を比べながら業者を決めていくとデメリットになりにくいです。
もう1つのデメリットとして、大家さんが清掃管理を業者に任せきりにしてしまうことで建物の状況が把握できない可能性があるでしょう。
清掃業者も細かい部分まで報告するわけではありませんので、お客様自身の目で定期的に建物の様子を確認するのが大切となります。
このように大家さんが清掃するよりも、業者へ委託するほうがデメリットが少ないためおすすめです。
まとめ
賃貸物件の管理経営にあたって、入居者数を増やして、建物の資産価値を向上させるためにも共用部分は定期的に掃除するのが大切です。
委託清掃であれば費用はかかりますが、大家さんの管理の手間が省けるためおすすめです。
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