土地の売却を検討している方は、売却する土地に液状化のリスクがないか把握していますか?
もし、液状化のリスクがある土地を知らずに売却した場合は、契約不適合責任に問われる可能性があるので注意が必要です。
この記事では、液状化とはどのような現象なのか?また液状化のリスクがある場合はどうすれば良いのか解説していくので、土地の売却を検討している方は参考にしてください。
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土地の液状化とは?
液状化という言葉を知っていても詳細を理解している方は少ないと思います。
ここでは、そんな液状化について解説していくので見ていきましょう。
液状化とは
液状化とは、地面が液体のように軟化する状態のことを指し、地面が液体のようになることから液状化と言われます。
地面は水分量が少なく硬い状態が普通の状態ですが、地震などが原因で地下水が地面表面付近まで上昇して、地面を軟化させ液状化するのです。
ただ、この液状化はすべての地面で起きるのではなく、特徴の場所のみで起こりうる現象です。
そのため、自分の土地が液状化する可能性があるのか知っておく必要があります。
液状化が起きやすい場所
液状化が起きやすい場所は、基本的に川沿いや海の近く、川や海を埋め立てた土地、土砂が多い場所の3ヶ所です。
先ほど液状化が起きる原因をご紹介しましたが、川沿いや海の近くは液状化が起きる条件を満たしているので、液状化が起きる可能性が非常に高いと言えます。
そのため、川や海周辺の土地を売却している方は、液状化の可能性がないかしっかり調べておきましょう。
また、川や海から離れていても土砂が多い場所は液状化する可能性があるので注意が必要です。
土砂は、土と砂からが合わさったものなので、地震などが起きると比較的簡単に地面内部のバランスが崩れてしまいます。
砂は質量が軽いため、水が地面付近まで上昇してくると水に浮いてしまい、その結果地面が液状化するのです。
そのため、近くに水気がない場所でも液状化のリスクがないか確認してください。
液状化が起きるとどうなる
液状化が起きると、地盤沈下してしまい建物の崩壊などが起きます。
地面が柔らかくなることで、建物がバランスを取れなくなり傾き倒壊してしまうのです。
また、建物は0.34度以上傾くと国の定めた許容範囲を超えるので、工事が必要になり倒壊していない建物も大きな被害を受けることになります。
そのため、液状化するリスクは確認しておく必要があるのです。
液状化のリスクがある土地を売却する際の注意点
液状化のリスクがある土地を売却すると賠償請求をされることもあるので、土地売却をする際の注意点をご紹介していきます。
契約不適合責任
液状化のリスクがある土地をそのまま売却すると契約不適合責任を問われる可能性があります。
契約不適合責任とは、契約内容と相違のある商品(土地)を売却した際に問われる責任で、購入者は売主に対して賠償責任などを請求することができます。
この責任は、自分が液状化のリスクを知らなかったとしても追求される場合があるので注意が必要です。
契約不適合責任では、「契約内容と相違がある時点で責任を負う」ことになるので、責任追求されないよう契約時にしっかりと内容を確認し合ったうえで取引してください。
購入者が液状化のリスクがあることを知ったうえで契約すれば、責任を負う必要もないので、契約をする際は必ず液状化の有無を伝えるようにしてください。
隠れた瑕疵
土地売却時にしっかりと調査をしても隠れた瑕疵が見つかる場合があります。
隠れた瑕疵とは、調査しても見つけることができなかった瑕疵のことで、土地の売却後に瑕疵が見つかりトラブルになることがあります。
そのため、調査をおこなった売却したあとでも契約不適合責任に問われる可能性があることは頭に入れておいてください。
たとえ、調査をちゃんとして売却したとしても、小さな地震などで液状化した場合などは、調査がしっかりおこなわれていなかったと捉えられるので、契約不適合責任を問われることになります。
ですので、調査したことがわかる証明書などはしっかり取っておくようにしてください。
液状化した土地を売却する方法
ここでは、液状化してしまった土地を売却する方法をご紹介していきます。
地盤改良をして売却
液状化した土地を売却するには、地盤改良が効果的です。
地盤改良をすれば液状化する可能性は非常に低くなるので、土地の売却後に液状化して契約不適合責任を問われる心配もありません。
ですので、液状化した土地や、液状化のリスクがある土地を売却するときは地盤改良をおこなってから売却するようにしましょう。
また、地盤改良をすることで土地の売却価格も高くなるので、売却する際は地盤改良をしてから売却するのがおすすめです。
表層改良工法
表層改良工法とは、地盤改良工事のひとつで比較的気軽にできる地盤改良です。
この工事は、地表から地下1~2mまでの地盤を改良する工事で、地面にセメントを混ぜることで地盤を強化して地盤沈下などを防ぎます。
また、工事も短期間で済むのですぐに地盤改善でき、1つ日2万円ほどで済むので手軽におこなえます。
ただ、この工事では地下1~2mまでが対象なので、それより下の部分で液状化が起きている場合は効果がないので注意が必要です。
柱状改良工法
柱状改良工法は、地盤改良工事の中で一番よく使用される工法のひとつです。
この工事では、地面の中に柱を入れ、その柱ごとセメントで固めることで表層改良工法よりも強力な地盤を作ります。
柱を入れる深さも2m~8mまでと深くなっているので、液状化や地盤沈下の心配がある場合はおすすめです。
費用は、1坪5万円ほどとなっているので、表層改良工法よりも出費は多くなりますが、それだけ強力な地盤を作れるので、リスク管理をするうえでは必要な費用と言えます。
鋼管杭工法
地盤改良で一番強力なのが、鋼管杭工法です。
鋼管杭工法では、地面の中に金属の杭を打ち込み建物を支える地盤を作ります。
そして、杭は30mの深さまで埋めることができるので非常に強力な地盤を作ることが可能です。
費用としては、1坪5~8万円ほどかかりますが、液状化して契約不適合責任を追求されないためにも必要な工事だといえ、この工事をすれば安心して売却することができます。
液状化のリスクを伝えて売却
地盤改良をする費用が出せないという方は、液状化のリスクを正直に伝えてから売却しましょう。
土地を探している方のなかには、とにかく安い土地を探している方や、液状化のリスクが気にならない方もいます。
また、建物を建てる目的以外で購入する方もいるので、液状化のリスクをしっかり伝えたうえで売却してみてください。
液状化のリスクをしっかり伝えておけば、契約不適合責任に問われる心配もありませんし、売却後にトラブルにあうこともないでしょう。
ただ、地盤が悪い土地は相場価格よりも安くしなければ売却しにくいので頭に入れておいてください。
買取業者に依頼する
土地がどうしても売れないときは、買取業者に買取を依頼するのも良いでしょう。
弊社でも買取をおこなっているのでぜひご相談ください。
まとめ
液状化した土地や液状化のリスクがある土地を売却する方法について解説しました。
土地を売却するときは、瑕疵がないか確認してから売却しなければ契約不適合責任を問われるので、注意点を守ったうえで売却するようにしてください。
また、売却が難しい場合は地盤改良などをおこない売却してみてください。
\お気軽にご相談ください!/