不動産の売却を検討している方のなかには、住宅ローンを利用し不動産を購入している方も多いのではないでしょうか。
しかし住宅ローンの残債によっては、不動産の売却が難しくなってしまうケースがあることは意外と知られていません。
そこで今回は住宅ローンの返済中に不動産売却を検討している方に向けてオーバーローンとは何か、その調べ方や対応方法もあわせてご紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
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不動産売却前に知っておきたいオーバーローンとは?
オーバーローンとは、所有している不動産の売却価格よりも住宅ローンの残額が多い状態のことを指します。
その一方でアンダーローンとは不動産の売却価格より住宅ローンの残額が少ない状態のことです。
ふたつの違いを分かりやすく説明すると、オーバーローン状態では不動産を売却してもローンの残債を一括返済できず、アンダーローンでは一括返済できる状態といえるでしょう。
オーバーローンでも不動産売却できる?
住宅ローンの残額が売却価格を上回るオーバーローンでは不動産を売却するのが難しい状態です。
住宅ローンが残っている不動産は債権者でもある金融機関の抵当権がついたままの状態です。
抵当権がついたままの不動産は通常の仲介売却をおこなうことは難しいといえます。
法律上では抵当権を解除しなくても、売却することは可能ですが抵当権のついた不動産を購入する買主さんはいないでしょう。
もちろんオーバーローン状態でも不動産売却後の残債を一括で返済できる場合は、抵当権を外すことができるため、売却が可能です。
しかし多くのケースでは、売却後に残った残債を一括で返済するのは難しいと考えられるでしょう。
オーバーローンになりやすいケースとは?
住宅ローンを利用して購入した不動産がオーバーローンになりやすいケースは以下のような特徴があります。
●購入時にフルローンで購入した
●返済期間が25年以上の長期ローン
●購入後にエリアの土地相場が下がった
オーバーローンは所有している不動産の資産価値よりローン残額が少なくなることで解消されます。
しかし不動産も年数が経つごとに資産価値が下がってしまうため、オーバーローンが解消されるまでは長い時間がかかってしまうケースも多くあるでしょう。
不動産売却前に知っておきたいオーバーローンの調べ方とは?
所有している不動産がオーバーローンなのかどうかを調べるには、住宅ローンの残額と不動産の売却価格を調べる必要があります。
住宅ローン残額が売却価格より多ければオーバーローン、少なければアンダーローンです。
住宅ローン残額の調べ方
オーバーローンかどうか知るためには、まず住宅ローンの残額を知らなければいけません。
住宅ローンの残額は金融機関から毎年届く「ローン残高証明書」や「ローン返済計画書」を確認するのが簡単です。
ほかにもローン開始時に「ローン返済予定表」をもらっている場合はそちらを確認しても良いでしょう。
金融機関から送られている書類が見当たらない場合は、直接金融機関に問い合わせることもできます。
また一部の金融機関では、インターネット上で返済状況を確認できることもありますのでホームページなどで調べてみましょう。
家の価値(売却価格)の調べ方
所有している不動産の価値を調べるには、近隣の売りに出されている物件価格や過去に売却された物件の価格から相場を知る調べ方があります。
しかし不動産の知識がないと適切な売却価格を判断するのは難しいため、不動産会社に査定を依頼し売却価格を調べてもらうのがおすすめです。
査定には書類上の情報でスピーディーに査定できる「机上査定」と実際に訪問し状況を確認しながら査定する「訪問査定」があります。
売却依頼をするか迷っている場合でも、机上査定であれば気軽に依頼しやすいためまずは依頼してみるのも良いのではないでしょうか。
不動産売却前に知っておきたいオーバーローン時の対応方法とは?
住宅ローン残額と売却価格から所有している不動産がオーバーローンだった場合にはどのように対応すれば良いのでしょうか。
オーバーローンだった場合には、大きく分けて4つの対応方法が考えられます。
売却せずにそのまま住み続ける
現状ではオーバーローンでも住み続けることで、いつかはオーバーローンが解消され売却ができるようになります。
急いで売却する理由がない場合は、住宅ローンの残高が少なくなるまで住み続けるのも対応方法の一つかも知れません。
賃貸物件として利用する
物件の立地や状況にもよりますが、不動産を賃貸物件として誰かに貸し家賃収入でローンを返済していく方法もあります。
しかし住宅ローンは自宅用として不動産を購入することを条件に金利を設定しているケースがほとんどのため、賃貸物件に利用するためにはローンの借り換えをする必要があるでしょう。
もし金融機関に内緒で賃貸物件として利用していたことが知られてしまうと、ローン残額の一括返済を求められることもあるため注意が必要です。
ただ例外として転勤など止む得ない事情の場合では、金融機関に相談の上賃貸物件として利用することが認められるケースもあります。
まずは金融機関に相談するのがおすすめです。
住み替えローンを利用する
新しい物件を購入し住み替えを考えている場合は、新居の住宅ローンに現在支払っている住宅ローンを合算して払うことができる住み替えローンを利用することができます。
残債のある住宅ローンを新しいローンに付け替えることができるため、現在所有している不動産の住宅ローンを返済することができ売却を進められます。
しかしローン残額が増えてしまうことや、すでにローンの返済が厳しい状態であれば住み替えローンが利用できない可能性もあるでしょう。
任意売却をおこなう
所有している不動産がオーバーローンで、ローンの返済が滞っている場合や返済が難しく家を手放したい場合は任意売却も有効な選択肢の一つです。
任意売却とはオーバーローンでも債権者である金融機関の同意を得て、不動産を売却する方法のことを指します。
住宅ローンの返済が滞るといずれは競売にかけて低い価格で売却することになってしまい残債も多く残ってしまうでしょう。
その前に任意売却をすることで競売よりも高く売却でき、残債に関しても無理のない返済方法の相談にのってくれるケースがあります。
金融機関にとっても競売で回収できる残債よりも、少しでも高く売却できる任意売却のほうが残債の回収ができるため同意してくれるケースがほとんどです。
また話し合いをおこなうことで、引っ越し代を売却代金から出してくれるケースもあります。
不動産を手放して新しく生活を立て直したいと考えている方にはおすすめの方法といえるでしょう。
まとめ
オーバーローンとは、所有している不動産の売却価格よりも住宅ローンの残額が多く通常の売却が難しい状態のことです。
所有している不動産がオーバーローンかを知るための方法としては、住宅ローンの残額と不動産の売却価格を調べて差し引くと良いでしょう。
またオーバーローンだった場合には、住み続けたり賃貸物件として利用するなどの対応方法がありますが、ローンの返済状況によっては難しいケースもあるかもしれません。
そのような場合には任意売却をおこなうことも選択肢の一つとして検討するのがおすすめです。
住宅ローンの返済が厳しい場合や、さまざまな事情で不動産を手放したいとお考えの方は、この機会に任意売却をおこない新生活を始めるのも良いかもしれません。
不動産売却でお悩みの方は、まずは弊社までお気軽にお問い合わせください。
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